ステタカントゥス(Stethacanthus)

古代サメ

ステタカントゥス(Stethacanthus)図鑑

背中に「アイロン台」のような奇妙な突起を持つ古代サメ。そのブラシ状の背びれは、求愛や威嚇に使われたと考えられています。

基本情報

和名 ステタカントゥス
英名 Stethacanthus / Ironing Board Shark
学名 Stethacanthus sp.
分類 シムモリウム目 ステタカントゥス科 ステタカントゥス属
体長 約0.7〜2m
生息時代 デボン紀後期〜石炭紀前期(約3億6000万〜3億年前)
危険度 —(絶滅種)

形態:謎の背びれ

最大の特徴は、オスだけが持つとされる第一背びれの奇妙な形状です。平らな台のような形をしており、上面には小さなトゲがびっしりと生えていました(スパイン・ブラシ・コンプレックス)。 頭部の上にも同様のトゲがありました。

この「アイロン台」のような背びれは、メスにはなく、通常のサメのような背びれを持っていたとされます。

生態

背びれの役割

この奇妙な背びれの役割には諸説あります。

  • 求愛ディスプレイ:トゲのある背びれを見せてメスにアピールした。
  • 威嚇:トゲで大きく見せて、捕食者を遠ざけた。
  • 防御:捕食者の口の中でつっかえて、飲み込まれるのを防いだ。

食性

小型の魚類や頭足類を捕食していたと考えられています。比較的小型のサメで、当時はより大型の魚類(ダンクルオステウスなど)の獲物になることもありました。

まとめ

ステタカントゥスは、サメの進化の歴史の中でも特にユニークな姿をした古代サメです。その「アイロン台」のような背びれは、古代の海での生存競争や繁殖戦略を物語る貴重な化石です。

FAQ

背びれは何に使った?
求愛、威嚇、または捕食者に飲み込まれないための防御に使われたという説が有力です。
いつの時代のサメ?
約3億年前(デボン紀〜石炭紀)の海に生息していました。恐竜よりも古い時代のサメです。
上部へスクロール