ツラナガコビトザメ（Pygmy Ribbontail Catshark）図鑑
成魚でも全長20cm前後。「世界最小のサメ」の有力候補です。名前の通り長い顔と、リボンのような尾びれを持っています。
基本情報
| 和名 | ツラナガコビトザメ（面長小人鮫） |
|---|---|
| 英名 | Pygmy Ribbontail Catshark |
| 学名 | Eridacnis radcliffei |
| 分類 | メジロザメ目 タイワンザメ科 |
| 体長 | 15〜24cm（世界最小級） |
| 体重 | 数十グラム |
| 生息域 | 大陸棚斜面の泥底（水深70〜760m） |
| 分布 | インド洋〜西太平洋（フィリピン、インドなど） |
| IUCN | 低懸念（LC） |
| 危険度 | ★☆☆☆☆（1：小さすぎて危険はない） |
形態
非常に小さく、細長い体をしています。
- サイズ：メスで約24cm、オスは18cm程度で成熟します。これはコギクザメやツノザメ類の小型種と並び、サメの中で最小クラスです。
- 顔：和名の通り「面長（ツラナガ）」で、口先が長く伸びています。
- 尾びれ：英名の「Ribbontail」の通り、リボンのように長く美しい尾びれを持っています。
生態
食性
深海の泥底に生息し、小さな魚や甲殻類を食べています。体が小さいため、大型の魚や他のサメに捕食される立場でもあります。
繁殖
卵胎生です。親と同じ姿の極小の仔サメを1〜2匹産みます。産まれた直後のサイズは10cmほどしかありません。
人との関わり・危険性
深海性で極小サイズのため、人に危害を加えることは不可能です。 底引き網で混獲されることがありますが、商業価値がないため利用されません。その小ささと愛らしい姿から、深海生物ファンの間で密かな人気があります。
トリビア
- 世界最小論争：「世界最小のサメ」の座を巡り、コギクザメやツノザメ類の小型種としばしば比較されますが、成熟サイズの平均値では本種が最小候補の筆頭です。
まとめ
ツラナガコビトザメは、鉛筆ほどの太さしかない極小のサメです。深海の泥の上でひっそりと暮らす、海の小さき住人です。
FAQ（よくある質問）
どれくらい小さいですか？
大人のオスで18cmほど、メスでも24cmほどです。手のひらサイズです。
どこで見られますか？
インド洋やフィリピンなどの深海に生息していますが、小さすぎて見つけるのは困難です。