フジクジラ（Blackbelly Lanternshark）図鑑

美しい藤色（紫色）の体と、腹側が青白く光る発光能力を持つ深海ザメ。日本近海でも底引き網でよく見つかる身近な深海魚です。

基本情報

腹部には無数の微小な発光器があり、暗い深海で青白く光ります。これは、海面から降り注ぐわずかな光に自分の影を溶け込ませ、下から狙う捕食者から見えなくする「カウンターイルミネーション」というカモフラージュです。

体色が美しい「藤色（紫色）」であることと、昔はサメのことを「クジラ」と呼ぶ地域があったことから「フジクジラ」と名付けられました。

深海の小型の魚類やイカ、エビなどを捕食します。時には群れを作って狩りをすることもあります。

どこで見られますか？

駿河湾や相模湾などの深海に多く生息しており、底引き網漁で混獲されることがあります。

光る理由は？

自分の影を消して敵から隠れる「カウンターイルミネーション」のためと考えられています。