出典: New research reveals details of endangered shark migration, with potential implications for fisheries – SeafoodSourceこちら
要約
パナマを拠点とするTwin Oceans Research(TOR)は、絶滅危惧種である**アカシュモクザメ(Scalloped Hammerhead Shark)**がパナマ沿岸からガラパゴス諸島へ回遊していることを、衛星タグ追跡によって初めて確認した。調査はThe Center for Responsible Seafood(TCRS)の資金援助を受け、3年間にわたり実施。パナマ・チャメ沖で捕獲した成体メス「シャノン・レイン」に衛星タグを装着したところ、約38日で1,300kmを移動し、ガラパゴス北部のダーウィン島付近に到達した。これにより、沿岸のマングローブ域で誕生した幼体が外洋の繁殖地へ回遊する「生態的つながり」が科学的に裏付けられた。研究者はこの成果をもとに、幼体や産仔域の漁業保護が急務であると警鐘を鳴らしている。
管理者の感想
シャモクザメの長距離回遊が実際に証明されたというのは、海の広大な“道”を初めて地図に描いたような発見だと思います。1,300kmもの距離を、同じルートをたどるように泳ぐ姿を想像すると、進化の神秘を感じずにはいられません。パナマからガラパゴスという大回遊は、海洋国家をまたぐ生命の絆そのものであり、保全活動の国際的連携の重要性を教えてくれます。サメ好きとして、科学がこうした“見えなかった道”を照らす瞬間に立ち会えることに、静かな感動を覚えます。