
サメは、目・耳・鼻だけでなく、電気や水の動きを感じ取る、とても不思議な力を持っています。 この能力(見る): 水中でもわずかな光や動きをとらえます。夜や暗い場所でもよく見えるように、目の奥に反射(聞く): とおく離れた場所の、低い音(低周波)をよく聞き取ります。魚の群れが起こす音や、弱った獲物(におい): とても敏感で、血のにおいを数キロメートル先からでもかぎつけることができます。
しかし、サメにとっては大問題です。ロレンチーニ器官は超センサーなので、人の体から出る微弱な電気電流)や、カメラなどの金属に強します。
例えるなら、「 暗闇でやっと見える小さな光を探している人の目の前なライトを照らす」ようなものです。
サメは混乱したり、不快感じたりするため、ダイバーなどが故意に触けるべきです。
サメの鼻先や頭の近くには、ぶつぶつと小さな穴がたくさん開いています。 この一つひとつの穴がロレンチーニ器官です。
この穴の中は液体(ゼリー状)で満たされ、電気をよく伝えます。 生きものは動くときに、筋肉からとても弱い電気を出しています。 サメは、このわずかな電気信号をロレンチーニ器官で感じ取り、 たとえ目に見えなくても、砂にいたりする 獲物の場所を正確に見つける: 深海のように光の届かない場所や、濁った水の中では、 目だけでは獲物を見つけるのは困難です。 電気を感じることで、視覚にたよらなくても獲物の居場所できます。
まとめ
サメの“第六感”である電気を感じる力は、ロレンチーニ器官や嗅覚でも、獲物に見つけ出すことができます。
サメが4億年もの間、地球の海の王者として君臨くべき適応があったからなのです。
関連リンク
参考文献・出典
- FishBase https://www.fishbase.se/
- FAO Fisheries & Aquaculture http://www.fao.org/fishery/
- Smithsonian Ocean Portal https://ocean.si.edu/
- Shark Trust https://www.sharktrust.org/
- 『Sharks of the World』(Princeton University Press)